石川雅子ミュージックアカデミー(江戸川区西葛西)がモットーとしているのは
“音楽ごころを育む”
過日、さいたま市土呂町にあるアンティークピアノの宝庫、通称ナトリピアノおいて、「アンティークピアノの旅」を開催しました。当教室のピアノ科7名の生徒が参加しました。
参加された皆さんが、ご自身の中の“音楽ごころ”を目覚めさせ、確かな成長がみられる最高の機会となりました。
自分のカンを大切に、そして、いつもレッスンを受けているベーゼンドルファーをご自分の軸として、選んだピアノに寄り添って弾いていました。
「わたしを弾いてごらんなさい」というアンティークピアノ達の声を聴き取りながら、演奏することができました。(石川雅子)
Mさん「冷静に音色を聴きながら自分がどう表現すべきかを考えながら演奏しました。同じグロトリアンでも曲目が違うと聴こえ方が違いました。」『主よ、人の望みの喜びよ(バッハ=ヘス)』『献呈(シューマン=リスト)』をグロトリアンで弾くMさんを見つめる雅子先生。
Tさん「プレイエルは優しく弾かないと・・・タッチの仕方で音の感じが変わりますね。ベヒシュタインが気に入りました。次回はベヒシュタインでシューベルトを弾きたいですね。」
『ソナタ e-moll 第1楽章(ハイドン)』はベヒシュタイン、『24のプレリュードより第21番B‐Dur(ショパン)』はグロトリアン『子どもの情景(シューマン)』はプレイエルで演奏しました。
年長さんのK君は、全てのピアノを弾き比べて選んだピアノはアップライトのスタンウェイ、『アラベスク(ブルグミュラー)』『ユーゲントアルバムより勇敢な騎士・はじめての悲しみ(シューマン)』の3曲。そして、お母さんは『“ああ、お母様に言いましょう”の主題による12の変奏曲(モーツァルト)』を演奏しました。
Mさん(お母さん)「雅子先生に日頃から、ピアノの弾き方を教えていただいています。ピアノに導いてもらえるように、いろいろな曲を試してみたいと思います。K君「ここのピアノぜーんぶ好き!」
K君、エラールで弾いたシューマンは素敵でしたよ!(雅子先生談)
K夫妻は最近入会しました。旦那さんはモーツァルトレプリカで『「ユーゲンドアルバム」より小曲(シューマン)』を、奥さんは『アリア(モーツァルト)』『ポロネーズ g‐moll(ショパン)』『「ユーゲンドアルバム」よりシチリアの踊り(シューマン)』『美女と野獣(メンケン)』を演奏しました。
K夫妻「今度は、モーツァルトのレプリカで月光Ⅰを弾きたい。」(旦那さん)
私はフランスのピアノに魅力を感じました。フランスの作曲家に挑戦したいと思います。」(奥さん)
Tさん「ベヒシュタインの音の奥行き、深さに入ってい行けました。」
ベヒシュタインでベートーベンのピアノソナタ「告別」第1楽章を、ショパン 遺作のワルツe-mollは、エラールで演奏しました。
ナトリピアノのアンティークピアノ達
プレイエル♪ 1840年のオリジナル。ショパンに愛されたプレイエルは、同時に音楽家を育て、音楽の普及に努めたメーカーでもあった。連打はできるが上げ下げが遅い。当時は、楽器の性能にあった演奏の仕方があった。繊細なタッチによる変化が魅力的。
モーツァルトのレプリカ♪ モーツァルトが晩年に愛したピアノ、ワルター作のピアノフォルテのレプリカ。足ペダルなしで膝で上げ下げする膝のペダル。ワーンワーンと反響しない。
エラール♪ セバスチャン・エラールは、フランスのピアノ製造技師であり、ピアノメーカー、エラール社の創始者である。このメーカーは、1890年リストのラ・カンパネッラにより広く知られることとなった。連打ができる機能、システムとなっていて、いわゆる「音がついてくる」
グロトリアン♪ クララ・シューマンが愛したピアノ ~ ドイツ生まれの世界の銘器グロトリアン・スタインヴェッグのきらびやかな音は、今も世界中で愛されている!
ピアノ奏者の方に限らず、一度はアンティークピアノを弾いてみませんか。
あなたにも「わたしを弾いてごらんなさい」というアンティークピアノ達の声が聴こえてくるはずです・・・・。
最後に・・・「アンティークピアノの旅」を終えての感想を石川雅子先生から・・・
一番に思うことは、やっぱり『本物に触れる』って大切!!
これは石川雅子ミュージックアカデミーが、日頃から大切にしていることです。
さらに『歴史的なものに触れる』ことです。
そのものが生まれる(作られる)のには流れがあり、その上に、新しい試みや独創性があります。
生き残っているアンティークピアノには、ある時代の荒波を越えて、生き残る不思議な力を、1台1台が持っています。
そのピアノは、常に調整され、愛用した方や特定な場所で活用されてきたのです。
今に至るまでには、技術者の力量や愛情が必要だっだことは、言うまでもありません。
20世紀後半ケンプ財団(ドイツを代表するピアニスト ウィルヘルム・ケンプ)から日本ベーゼンドルファーが譲り受けたベヒシュタイン。彼の別荘に置かれていました。彼のストイックな演奏を偲ぶことができるシックなピアノは魅力的です。
Bechstein(ベルリン産)は精神性、内面的表現に秀でているピアノです。戦前は世界でトップのブランドメーカーでした。日本でも日比谷公会堂に置かれていたピアノでした。
今回これらの貴重なアンティークピアノの紹介、そしてデモストレーション演奏をしてくださった名取典子さんは、ナトリピアノの現社長 名取孝浩さんのお姉様です。
アンティークピアノを古い物という位置づけではなく、楽器それぞれの特質をより感じやすい選曲で、旧知の友達を紹介するように弾いてくださいました。
聞き手は、まるで絵本をみる子どものように、1ページめくるごとに出てくる別世界に引きこまれてしまいました。
本当に素晴らしいご案内と紹介をしてくださり、一同感謝、感謝でした。
ご主人が作られたプサルテリウムを紹介する名取さん。カラスの羽根ではじく。B‐14世紀チェンバロの起源。ピアノの元。
演奏は、エラールで『ラ・カンパネッラ』、グロトリアンで『献呈』などで、感激しました。
これからの石川雅子ミュージックアカデミー(江戸川区西葛西)主催の音楽体験レッスン
☆1月28日(日)10時~、11時~ ピアノ科「弾き初め会」於;教室(有料)*年間計画表にはありませんが実施することになりました(^^♪)
☆2月18日(日) タカギグラヴィア松濤サロンにて「第15回 銘器ピアノを弾く&聴く会」
☆2月~月曜日 リコーダー科 リコーダーアンサンブル 練習会 於;教室
⁂リコーダー アンサンブルメンバー 大・大・大募集中 どなたでも参加できます!!!
問合せ先☞080-6580-1040(事務:日吉)